介護の仕事に関心はあるけれど、資格も経験もない。求人を見ても、自分が応募していいのかどうかわからない。そこで手が止まっていませんか。
- 資格がないという不安
- 何から始めるかの迷い
- 費用がかかるという心配
- 体力が続くかという懸念

介護って、資格を取ってからでないと応募できないんですよね…。

そこが大きな誤解なの。働きながら資格を取る人のほうが、実は多いんだよ。
介護の仕事は、無資格・未経験からでも始められます。資格は働きながら取るという順番でも問題ありません。この記事では、無資格でできる仕事の範囲から、資格を費用をかけずに取る方法、職場の選び方までを順番に整理しました。読み終えるころには、今週動ける一歩が見えているはずです。
なお制度の内容は変わることがあるため、実際に手続きを進める前に、お住まいの自治体やハローワークで最新の情報をご確認ください。
介護の仕事をはじめから知りたい方は、介護の仕事と資格と職場選びの全体像をご覧ください。
未経験でも始められる理由

まず、なぜ未経験でも受け入れてもらえるのかを押さえておきましょう。ここがわかると、応募をためらう気持ちが少し軽くなります。介護は、他の業界とは採用の事情がかなり違います。ここでは3つに整理しました。
人手不足という背景
介護業界では、慢性的に人材が足りない状態が続いています。高齢化で需要が増える一方、働き手が追いついていないためです。そのため経験よりも、続けてくれるかどうかを見る事業所が多くあります。
資格なしで応募できる
一般的に、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設では、無資格・未経験の方の求人が出ています。資格が必須でない職場から始めて、働きながら取得する人は少なくありません。
年齢の幅が広い
介護の現場では、幅広い年代の方が働いています。40代、50代から始める人も珍しくありません。人生経験が利用者やご家族との関わりで役に立つ場面もあるからでしょう。
無資格でできる仕事の範囲

次に、資格がない状態で何ができて、何ができないのかを整理します。ここを知らずに応募すると、入ってから戸惑うことになりかねません。できることとできないことは、はっきり分かれています。3つに分けて説明します。
施設なら無資格でも可
施設で働く場合、無資格でも採用されることが一般的です。食事の配膳、掃除、洗濯、見守り、レクリエーションの補助などを担当します。身体に直接触れる介助については、有資格者と一緒に行う形が多いようです。
訪問介護は資格が必要
一方、訪問介護で利用者の身体に直接触れる「身体介護」を行うには、一般的に介護職員初任者研修以上の資格が求められます。掃除や調理といった生活援助には、生活援助従事者研修という制度も設けられました。
訪問介護の働き方は訪問介護の仕事内容と備え方で詳しく解説しました。
就業後に受ける研修
2024年4月から、無資格で介護に直接従事する方には認知症介護基礎研修の受講が義務づけられています。一般的には就業からおおむね1年以内が目安とされています。
介護福祉士や介護職員初任者研修の修了者など、一定の資格を持つ方は対象から外れる扱いです。詳しい要件はお住まいの自治体の案内をご確認ください。
先に取っておきたい資格

資格は働きながらでも取れますが、先に取っておくと選べる職場が広がります。訪問介護という選択肢が増えるうえ、研修の義務も免除されるためです。介護の資格は、段階が決まっています。順番に見ていきましょう。
介護職員初任者研修
最初の一歩にあたる資格です。無資格から受講でき、修了すれば訪問介護の身体介護も担当できるようになります。期間はおおむね3か月程度が目安とされています。
実務者研修と介護福祉士
次の段階が、介護福祉士実務者研修です。さらにその先に、国家資格である介護福祉士があります。実務経験の年数など受験の要件が定められているため、詳細は公益財団法人社会福祉振興・試験センターの案内をご確認ください。
実務者研修で何を学ぶのかは実務者研修の内容・期間・費用に、その先の介護福祉士までの道のりは介護福祉士になるには何が必要かにまとめました。
取る順番の目安
まずは初任者研修、という順番で考えておけば間違いありません。いきなり上の資格を目指す必要はないからです。働き始めてから必要を感じたときに、次へ進めば十分でしょう。
費用をかけずに資格を取る

資格を取るとなると、まず気になるのが費用です。ただ、ここには公的な支援の仕組みがあります。条件が合えば、受講料をかけずに学べる道があります。ここでは3つ紹介しましょう。
ハローワークの職業訓練
ハローワークの職業訓練では、介護職員初任者研修の講座が開かれることがあります。受講料は原則として無料とされており、テキスト代など一部が自己負担になります。募集の時期や定員が決まっているため、早めに窓口で確認しておきましょう。
2つの訓練制度の違い
職業訓練には、大きく2つの制度があります。雇用保険を受給している方が対象の公共職業訓練と、受給していない方も対象となる求職者支援訓練です。生活費の支援が受けられる場合もありますが、条件が細かく定められています。
自分がどちらに当てはまるかは、ハローワークの窓口で確認するのが確実です。相談だけでも利用できます。
事業所の資格取得支援
資格取得の費用を負担してくれる事業所もあります。人材を確保したい事業所にとっても、資格を持つ職員が増えるのは利点があるからです。求人票に「資格取得支援あり」と書かれていたら、面接で具体的な条件を聞いてみましょう。
公的な相談窓口については転職の悩みを無料で話せる相談窓口7選にまとめました。
自治体の支援事業や給付金も含めた全体像は、介護の資格を無料で取る方法5つで詳しく解説しました。
失敗しない職場の選び方

資格の話が片づいたら、次は職場選びです。介護は事業所によって働き方が大きく変わる仕事です。同じ介護職でも、現場が違えば別の仕事に近いこともあります。4つの観点で見ていきましょう。
施設の種類と違い
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービス、グループホーム、訪問介護。呼び名が違えば、利用者の状態も一日の流れも変わります。求人を見るときは、まず種類を確認する癖をつけましょう。
それぞれの違いは介護施設の種類と選び方で詳しく比べました。
介護施設ではなく、病院で働くという道もあります。病院の看護助手の仕事と選び方もあわせてご覧ください。
夜勤の有無を確認
入所系の施設では夜勤があることが一般的です。手当がつくぶん収入は上がりますが、生活のリズムは変わります。夜勤なしで働きたい場合は、デイサービスや訪問介護という選択肢があります。
未経験の受け入れ体制
未経験可と書かれていても、実際の教育体制はさまざまです。研修の期間、先輩が同行してくれるか、質問できる相手がいるか。ここを確かめずに入ると、現場でひとり取り残されかねません。
見学で確かめること
可能であれば、応募前か面接の際に職場を見せてもらいましょう。職員同士の話し方や、利用者への声のかけ方に雰囲気が表れます。求人票からは読み取れない情報が、短い見学でもつかめます。
差し支えなければ、見学の機会をいただくことは可能でしょうか。
決める前の確認事項は転職して後悔する人の共通点7つにまとめました。
介護の転職でよくある質問

最後に、未経験の方からよく出る疑問をまとめました。どれも応募をためらう理由になりやすいところです。気になる項目だけ読んでいただいて構いません。
体力に自信がなくても?
業務の内容は職場によって大きく違います。デイサービスや、介助の少ない施設もあります。身体への負担が気になる場合は、面接で一日の業務の流れを具体的に聞いてみましょう。
職場ごとの一日の流れは介護職の1日の流れと仕事内容にまとめてあります。
負担を減らす考え方は介護の仕事がきつい理由と対策にまとめました。
40代50代からでも遅くない?
遅いということはありません。幅広い年代の方が働いている業界だからです。面接では、年齢ではなくこれまでの経験から何が活かせるかを伝えましょう。
夜勤は必ずある?
必ずあるわけではありません。デイサービスや訪問介護には、日中のみの働き方もあります。求人票の勤務時間の欄を必ず確認してください。
職務経歴書に何を書く?
介護の経験がなくても、書くことは必ずあります。接客、調整、記録、人に教えた経験などは、どの職種からでも書けます。書き方は職務経歴書の書き方と例文10選に例文を載せました。
志望動機が思いつかない
立派な理由である必要はありません。家族の介護がきっかけ、人と関わる仕事に戻りたい。そうした等身大の理由のほうが、かえって伝わります。
介護の志望動機は介護職の志望動機の書き方に、一般的な書き方は転職の志望動機の書き方と例文にまとめてあります。
面接で何を聞かれる?
なぜ介護なのか、体力面は大丈夫か、長く続けられるか。この3つはほぼ必ず聞かれると考えておきましょう。答え方は介護職の面接で聞かれる質問と答え方に例文つきでまとめました。
まとめ|資格は後からでいい

介護の仕事は、資格がそろってから始めるものではありません。働きながら身につけていける仕事です。順番を間違えなければ、未経験からでも必ず道はあります。
- 施設なら無資格でも応募できる
- 訪問介護の身体介護は資格が必要
- 無資格なら就業後に研修の義務
- 職業訓練なら受講料は原則無料
- 施設の種類で働き方が変わる

資格がなくても動き出せるとわかって、ずいぶん気が楽になりました。

それでいいの。まずはハローワークで訓練の予定を聞いてみて。相談だけで大丈夫だから。
今週は、ハローワークに一度足を運んでみてください。職業訓練の募集時期を聞くだけで構いません。応募を決める必要も、履歴書を持っていく必要もありません。情報が集まれば、次にやることは自然に見えてきます。
転職活動全体の進め方は転職活動の進め方と期間の目安で確認できます。そもそも介護に移るかどうかで迷っている段階なら、転職すべきか迷うときの判断基準7つから読むほうが順番として自然でしょう。
採用が決まったあとの準備は介護の仕事を始める前の準備にまとめました。


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