初任者研修を修了して、次に出てくるのが実務者研修という言葉。名前は聞くけれど、何をどれだけ学ぶのかがわからない。働きながら通えるのかも見えず、そこで止まっていませんか。
- 初任者研修と何が違うのか
- 通学がどれくらい必要か
- 費用がいくらかかるのか
- 今すぐ受けるべきかどうか

450時間と聞いて、とても通えないと思ってしまって…。

その450時間、ほとんどが自宅での学習なの。通うのは7日から10日くらいだよ。
実務者研修は、初任者研修の次の段階にあたる研修です。そして介護福祉士を受験するには、必ず修了していなければなりません。この記事では学ぶ内容と、初任者研修を持っている場合の免除、働きながら修了できる理由、費用の目安までを整理しました。読み終えるころには、いつ受けるかの見当がついているはずです。
なお時間数や費用は、保有している資格やスクールによって変わります。実際の条件は、受講を検討しているスクールの案内でご確認ください。
介護の仕事をはじめから知りたい方は、介護の仕事と資格と職場選びの全体像をご覧ください。
実務者研修とは

まず、この研修の位置づけを押さえましょう。初任者研修との関係がわかると、受ける意味もはっきりします。介護の資格には段階があり、その2段目にあたります。3つに整理しました。
初任者研修の次の段階
介護の資格は、初任者研修、実務者研修、介護福祉士という順に進みます。初任者研修が入口、実務者研修がその次です。学ぶ範囲も時間も、初任者研修より広がります。
介護福祉士に必須
働きながら介護福祉士を目指す場合、この研修の修了が受験の条件になります。実務経験だけでは受験できません。つまり、介護福祉士を考えるなら避けて通れない研修です。
介護福祉士までの道のりは介護福祉士になるには何が必要かにまとめました。
誰でも受けられる
受講に資格の条件はありません。初任者研修を持っていなくても、無資格から受けられます。ただし持っている資格によって、学ぶ時間数が変わる仕組みです。
何を学ぶのか

次に、中身を見ていきましょう。初任者研修よりも、踏み込んだ内容になります。とくに医療的ケアが入るのが、初任者研修との大きな違いです。3つに分けて説明します。
全20科目の構成
全体で20科目、450時間という構成が基本です。介護の基本や制度の知識に加え、こころとからだのしくみなども扱います。初任者研修で学んだ内容を、より深く学び直す形です。
医療的ケアが加わる
実務者研修には、医療的ケアという科目が含まれます。たんの吸引や経管栄養についての講義と演習です。初任者研修にはなかった分野で、ここが大きな違いになります。
初任者研修との違い
初任者研修が「現場に出るための基礎」だとすれば、実務者研修は「判断できるようになるための知識」です。介護過程の展開など、計画を立てる視点も学びます。
免除されるもの

ここが初任者研修を持っている方にとって大事な部分です。450時間をすべて受け直すわけではありません。すでに学んだ分は免除される仕組みになっています。ただし免除されないものもあるので、そこも押さえておきましょう。
130時間ほどが免除
初任者研修を修了していると、重なる科目が免除されます。目安として130時間ほどが減り、320時間程度になるとされています。初任者研修を受けた分が、ここで効いてくる形です。
医療的ケアは免除されない
一方で、医療的ケアの50時間は免除の対象になりません。初任者研修では扱っていない分野だからです。資格を持っていても、ここは必ず受けることになります。
ほかの資格でも減る
ホームヘルパーの1級や2級、介護職員基礎研修を持っている場合も免除があります。資格によって免除される時間数が違う仕組みです。古い資格をお持ちの方は、申し込み前にスクールへ確認してみましょう。
働きながら修了できる理由

450時間と聞くと、通えないと感じる方が多いはずです。けれども実際には、働きながら修了する人が大半を占めます。理由はほとんどが自宅での学習だからです。3つに分けて見ていきます。
大部分が通信で学べる
学習の多くは通信、つまり自宅での学習になります。テキストを読み、課題を提出していく形です。自分の時間に合わせて進められるため、勤務との両立がしやすくなっています。
通学は7日から10日
スクーリングと呼ばれる通学は、45時間程度とされています。日数にすると7日から10日ほどです。実技や医療的ケアの演習は、この通学で行われます。
期間の目安
初任者研修を修了している場合、期間の目安は4か月程度です。スクールによっては、最短で2か月ほどという案内もあります。申し込む時期によって開講月が変わるため、早めに調べておきましょう。
費用と抑え方

最後に、気になる費用の話です。決して安くはありませんが、負担を減らす方法があります。自分で全額払う以外の道が、いくつもあります。3つに分けて紹介しましょう。
費用の目安
おおむね10万円から20万円が目安とされています。保有している資格によって減額されるため、初任者研修があれば抑えられます。スクールによっても差があるので、複数を比べてみましょう。
公的な支援を使う
ハローワークの職業訓練や、教育訓練給付金という制度があります。条件を満たせば、費用の負担をかなり減らせる場合があります。受講の前に手続きが必要なものもあるため、申し込み前に相談しておきましょう。
制度の詳しい内容は介護の資格を無料で取る方法5つにまとめました。
事業所の支援制度
費用を負担してくれる事業所もあります。有資格者が増えることは、事業所にとっても利点があるためです。求人票に「資格取得支援あり」とあれば、面接で条件を聞いてみましょう。
実務者研修でよくある質問

最後に、申し込む前に迷いやすい点をまとめました。どれも先に知っておくと動きやすいことばかりです。気になる項目だけ読んでいただいて構いません。
初任者研修は必要?
必須ではありません。無資格からでも実務者研修は受けられます。ただし初任者研修があると免除があり、時間も費用も抑えられます。現場に出る時期によって、どちらが合うかは変わるでしょう。
試験はありますか?
修了の判定はありますが、合否を争う試験ではありません。課題の提出とスクーリングへの参加が基本になります。通学日に出られるかどうかのほうが、現実的な課題です。
働く前に受けるべき?
どちらでも構いません。先に修了すれば働ける範囲が広がり、働きながらでも受けられます。ただし実務経験の年数は別に数えるため、先に働き始める選択も合理的です。
修了すると給料は上がる?
資格手当を設けている事業所が多くあります。初任者研修より上の設定になっているのが一般的です。金額は事業所によるため、介護職の給料が変わる理由と見方もあわせてご覧ください。
通学の日程は選べる?
スクールによって、平日と土日のコースが用意されています。働きながら通う方が多いため、土日のコースを設けているところもあります。申し込む前に、通える日程かどうかを確かめましょう。
たんの吸引はできるようになる?
研修では講義と演習までを学びます。実際に業務として行うには、別に実地研修や登録などの手続きが必要です。詳しい要件は、勤務先や都道府県の案内でご確認ください。
まとめ|初任者の次の一歩

実務者研修は、450時間という数字だけ見ると身構えてしまいます。けれども通うのは7日から10日ほどで、残りは自宅での学習です。初任者研修を修了していれば、学ぶ時間も費用も抑えられます。
- 介護福祉士の受験に必須
- 全20科目450時間が基本
- 初任者研修があると130時間免除
- 医療的ケア50時間は免除されない
- 通学は7日から10日ほど

自宅で進められるなら、働きながらでもできそうです。

そうなの。しかも初任者研修を修了したぶん、短く済むからね。
今すぐ申し込む必要はありません。まずは通える範囲にどんなスクールがあるか、調べるだけで十分です。開講の時期が決まっているので、知っておくだけで動きやすくなります。働き始めてからでも、十分に間に合います。
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